紅葉のまとめ・日向・日陰
こんにちは。天然木と自然植栽を使った『家族で環境について話せる庭』のプロアドバイザー 箕輪直明です。今シーズンの紅葉のまとめとして、「カンカンに日向である必要はない」・・という話。
意外かもしれませんが、観察を続けていると、(多くの植物で)大きな木の少し陰になるくらいの場所のほうが、紅葉はキレイに色づきます。
南西側が完全に日陰になった場所
温暖化が進む今、夏の猛暑で多くの落葉樹の葉が傷み、夏の後半から初秋にかけて、傷んだを葉をふるい落とします。でも、近くに大きな木があって、少し陰に入った木は、葉が傷みにくく、夏でも葉が元気で艶をキープします。分かりやすい例としてはミズキ科の木で顕著ですね。カンカン照りの場所では、秋の中盤には葉を落とし始めるのに、大きな木があって少し陰に入った場所では、美しい紅葉が少しずつ少しずつ進みます。
常緑樹のすぐ近く
周囲の同じ種類の木(ハナミズキ)が、晩夏には葉が傷み、葉を落としているのに・・・艶々の健康な葉をキープしながら、少しずつ紅葉が進みます。
他のカンカン照りの場所では完全に葉が散った時期でも、かなり遅い時期まで、こんなに美しい紅葉をキープ。
ケヤキの下のモミジ
ケヤキの下に植えてあるモミジが、とっても分かりやすいです。緑から紅葉まで、グラデーションと変化を日々楽しむことができました。カンカン照りの場所では、先端を中心にけっこう早いうちから葉が傷むので、その違いが分かります。
理由1 個体差・風
植物は人間の思い通りになるわけでなく、「1本1本違いますよ」ということ。人間だって、1人1人に個性があるじゃないですか!そういうことです。また単純なポイントで、大きな木があって、強い風が当たらず葉が傷まない・・ということも大きいでしょう。
理由2 自生している森を想像して
落葉樹が自生している森など、自然が豊かな場所を想像して下さい。たいてい、庭木になるような木は、上向きに成長が速い木(スギとか)の陰になりながら育ちます。森の中で「カンカン照りの場所」って、そんなに想像つきませんよね? つまり、庭木になるような「高木扱いでも大木にならないような木」は、そもそもカンカン照りの場所は得意ではない・・ということ。ネットでも、書籍でも、お店でも・・・必ず「日向で育てましょう」と書いてありますが、それは、植物を自然の中で見ていない人が書く、頭デッカチな表面的な情報でしかありません。
※成長段階による変化、「日陰が好きなわけではない」・・など厳密な話は、ここでは省略します。
理由3 大きい木との関係性
近くに大きいサイズの木があると、その木の根が元気よく水分を吸い上げていますので、地中の水分が動いています。水分が動けば、それに連動して土壌粒子間の空気も動きます。木の根が呼吸しやすい環境が整うのです。庭木になるような、「高木扱いでも大木にならないような木」の場合、こういった「もっと大きい木」と関係性を築きながら成長します。ちなみに、地中の水分や空気の動きが良くなると、連動して地上部でも空気の澱みがなくなりますので、蚊の発生が減ったり、人間が「なんだか心地よい」という環境になります。
ここから想像して下さい。
森林伐採はもちろん、大きな木を伐採した場合の他の植物へのダメージを。大きな木を伐採してしまった地域(地区)の環境を。私はヒステリックな環境論者とは一線を画していますが、「利便性だけを物差しにすると、植物(自然)の深い恩恵を理解できない」ことだけは確かです。
今こそ「現代人にガーデニングを!」
ガーデニングっていうのは、マニュアルを見て決まった結果を求めるものではないんです。観察して、想像力をフルに働かせて、頭と心を柔軟にして、自然に思いを馳せて・・・そんなところが、ガーデニングの神髄なのではないでしょうか。その他のページ
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