IPCC第6次評価報告書の公開・カンタン説明・情報・私の行動と選択「環境負荷の低い庭・外構」

2021-08-13

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気候変動に関する最大の報告書

こんにちは。国産天然の木材と環境に合った植物で、環境に配慮した庭をつくっています。『家族で環境について話せる庭』 ガーデンハーモニーの箕輪直明です。

8/9、気候変動に関する最大の報告書である、IPCCの8年ぶりの報告書(第6次評価報告書)が公開されました。今回は第1作業部会(自然科学的根拠)の報告書です。

IPCC第6次報告書(第1作業部会)の表紙画像

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とは

まず初めに、IPCCについて説明します。
 
【IPCCとは】
各国の政府から推薦された科学者数千名が参加し、気候変動に関する科学的知見について取りまとめ、報告書を作成する組織です。1988年に、世界気象機関と国連環境計画により設立されました。(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)

「政府間パネル」といわれるのは、報告書のダイジェスト(政策決定者向け要約)が、世界195か国の政府代表団が集まって承認していく作業を経て完成されるからでしょう。

参加した科学者が新たな研究を行うのではなく、発表されてきた研究を広く評価し、科学的知見を集約し、報告書にまとめていきます。

政策立案者への助言を行うことを目的としていますが、政策の提案は行いません。

まずは「知る」ことで行動のキッカケを!

フル版は3,849ページもあるゴリゴリ科学的な報告書ですので、ここで書き切れるものではありません。以下の方法で、ぜひ!ご自分で情報を得て下さい。

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「IPCC 報告書」と検索窓に入力
 → ニュース検索する。
 → 報道機関サイトの記事を5つ以上は読む。
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この方法で、ぜひ皆さんに知ってもらいたいです。


それすらも「面倒くさい」という方は・・・
海面上昇,雪氷圏の減少など、地球レベルで重要な内容も多々ありますが、IPCCの報告書に関連する各種情報から ほんの一部だけ、すぐに「あなた」にも影響がありそうな内容を、箇条書きします。

【実績・予測】
過去5年間の気温は1850年以降、最も高かった。

パリ協定の目標は「産業革命前に比べた気温上昇を1.5℃に抑える」だが、世界の平均気温(2011~20年)は もう既に1.09℃上昇している。

2050年頃に 世界全体の温室効果ガスの排出量が実質ゼロになるペースであっても、2040年までに気温は1.5℃上昇してしまう。

温暖化が進めば、さらに 世界各地で熱波や豪雨といった「極端現象」の頻度や強さが増す。

IPCCとして初めて、「地球温暖化の原因が人間の活動によるもの」と断定。

1.5℃上昇を想像し行動する優しさ💗

パリ協定の目標でもある「平均気温1.5℃上昇まで」の1.5℃という数字。
これは、健康や食、農業など各種経済活動、水資源、生態系、海面上昇、豪雨、異常高温、干ばつ・・・等いろいろな面で、世界中で多く人が生活基盤を失い、生命の危機に直面する...そんな気温上昇の目安(リミット)と考えてもらうと、分かりやすいと思います。


年の平均気温が1.5℃上昇したら···
●●に具体的な名前(顔を想像できる誰か)を入れて、想像して下さい。

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●●が住んでいる地域が、今まさに海に沈んでいくとしたら···

●●は農業をしていているが、高温障害による不作が続き収入が途絶えたら···

●●が住んでいる地域が度重なる豪雨被害をうけ、家も財産も家族も失ったら···

●●がホームステイをした思い出の村が、熱波による山火事で9割消失していたら···

●●夫婦の新婚旅行の思い出の地が、豪雨による洪水被害で跡形もなくなっていたら···

●●が住んでいる国の周辺で、干ばつ被害が深刻化し 貴重な水資源を争う紛争が起きたら···

森林減少·生態系の脆弱化で、エボラ熱,新型コロナの次なる 新たな人畜共通感染症が発生し、●●が住む国にも広がったら···

世界規模の不作により穀物価格が上がり、●●が住む国も恐慌に巻き込まれたら···
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他人を思いやり、想像し(野次馬とか干渉という意味ではなく)その解決のために 自分で実際に行動する。もし このサイクルが一切なくなり、自分や自分の極身近な人の 目先の事だけしか考えなくなったら・・・

そういう生物を「人間」と呼べるのか?

自分の満足感や清々しさのために、少しだけ「他人への優しさ」という行動を 加えても良いのではないでしょうか?

そんな自分を褒めてあげれば良い。

いかがでしょうか?
甘いでしょうか?

この1~3年の行動で決まる!?

IPCCの報告書は、「最も対策が進んだ場合」から「全く対策が進まなかった場合」まで条件設定をして、5つのシナリオで予測するのが特徴です。

私が 報道機関の情報を介せず内容を見始めたのは、まだ第4次報告書(2007年)からですが、第4次報告書の公開以降も、第5次報告書の公開以降も、どの内容についても、あまり良くないシナリオで進んできているはずです。気温についても、熱波や豪雨など異常気象についても、海面上昇についても、氷河の消失についても・・・「予測よりも良いほうに推移してきている!」というものは、あまりないはずです。

あともう少し温暖化の程度が進むと、「1.5℃上昇か?2.0℃上昇か?」というレベルではなく、不可逆的な気候変動につながる・・・という見方があります。つまり、気温がドカンッ!と上昇して、もう人間の力で簡単に戻すことができなくなる・・・ということです。

ですから、「今回の第6次報告書が、もうラストになるのではないか」という人が多くいらっしゃいます。つまり、この1~3年くらいで道筋をつけないと、もう温暖化は止めることはできない・・・ということです。子供や孫の世代はもちろん、自分が生きている時代であっても、地球は取り返しのつかない状況になる・・・ということです。

地球を壊すのも人間・治すのも人間

結局、人間が起こしてしまった気候変動は、人間によって処置するしかありません。そして、私たちが出来ることは、日々の行動の積み重ねしかありません。

あなた(私)の行動に、「どっちが環境負荷が低いかな?」という基準を。

あなた(私)の買い物に、「どっちが環境負荷が低いかな?」という基準を。

あなた(私)の選択に、「どっちが環境負荷が低いかな?」という基準を。

それを積み重ねていくしかないんです。

私の仕事であれば、国産の天然木と植物で環境負荷の低い庭をつくり続ける。
お客さんから「輸入のハードウッドを使いたい」と言われても、「化学樹脂製の疑似の枕木を使いたい」と言われても、「庭を全部、コンクリートで舗装したい」と言われても、「人工芝を使いたい」と言われても、「日本の環境に合わない~~という植物を使いたい」と言われても・・・いくら利益額が大きくなりそうでも、丁寧に説明して環境負荷の低いプランをご提示する。それでも「No」なら「うちでは出来ません」とお断りするか・・・そういった地道な行動を続けるしかないんです。

これからも情報を書きます

IPCCの報告書からは、いろいろな事が分かります。これからも、難解な報告書から摘んでは、一般の皆さんにも分かる言葉で、情報を提供する予定です。「知ってもらう」ことに全力を尽くします。

温暖化について、いまだに懐疑的なことをおっしゃる方がいることも知っています。それはそれで良いでしょう。何を思い、何を発するか・・・それは自由ですから。
ただ間違いない事は、世界中で多発する豪雨、熱波、高温、海面上昇、海流の異常、生態系の脆弱化による影響・・・など明らかな現象に関して、行動して進行を止めること。それに異論はないのではないでしょうか。

いずれにしても、各自が信じる道で、具体的な行動をすることですね(^^)

私が「環境に配慮した庭」をつくる理由

日本はもちろん、世界中のどこであっても、気候変動による異常気象(猛暑や豪雨など)が猛威をふるい、日々どこかで甚大な災害が起きています。

愛するお子さんやお孫さんに
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あなた達 大人は、なぜ、知っていながら
何もせず、こんな荒れ果てた地球を残したのですか?
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と、問い責められた時
あなたは何と答えますか?

私たち大人は、彼らに何を残すのか?
その問いに対する私の答えが「環境に配慮した庭」です。

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1,小手先の地球温暖化対策ではなく、緑量を増やすことに真正面から取り組みます。

2,地表面を固めて 見える部分だけを飾る「見た目の庭」ではなく、見えない土の中から環境改善し、地下深くから地上部まで水と空気がスムーズに動く庭をつくります。

3,その結果、雑木を使った自然な植栽が健康に育ち、人間にとっても過ごしやすい心地よい空間になり、周囲や地球規模の環境に負担をかけない(例:都市型水害を起こさない、ヒートアイランド現象を抑制する、など)・・・そんな、人にも環境にも優しい庭をつくります。
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異常気象による災害は人災です。
ですから、庭と環境を専門にしてきた私は、自分がつくる庭でその問題に取り組みます。

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環境再生医·上級 / 雑木を使った自然植栽と国産の天然木材で「緑に包まれる環境に配慮した庭」をつくる、ガーデンハーモニー株式会社の箕輪直明です。雑木の自然な植栽が健康に育つ庭は、人間にとっても過ごしやすく心地よい庭であり、環境への負担が小さい・・・優しく穏やかな庭になります。見えない土の中の環境から改善し、水と空気がスムーズに動く気持ちイイ庭をつくります。

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