ナチュラルな庭で深呼吸 72より
こんにちは。天然木と自然植栽を使った『家族で環境について話せる庭』のプロアドバイザー 箕輪直明です。Facebookページ『本当にナチュラルな屋外空間 ガーデンハーモニー株式会社』での連載「ナチュラルな庭で深呼吸」を、時々こちらでもご紹介。「72」は、私が大好きなスミレを題材に、遺伝(F1植物)について書きます。
環境を語るにはもってこいの植物
下を向~い~て 歩~こ~う~♪暗い人じゃないですよ😉
足元の植物を撮っていただけ。
私はスミレが大好きなんです。
ロビン(←うちのワン)の散歩中も、スミレを見つけると、つい写真を撮ってしまいます。
「どこが好きなの?」と聞かれてもポンッと答えられませんが・・・派手さのない控えめな咲き方、季節感・・ですかね。
落葉樹の芽吹きの時期、その近くでスミレを発見します。そして季節が進み気温が上がっていくと、スミレは地上部を枯らして長い休眠に入ります。または、種(たね)を残して世代を引き継ぎ、短い人生(植物生?)を終えます。残った株(または種)は、次の年の春までずっと、とっても居心地の良い場所(直射日光を遮ってもらえる落葉樹の木陰)で守られ、すやすや・・お休みします。
この木と草花の関係性が、環境を語るにはもってこい!好きですね~
スミレの仲間といえば・・・
誰もが知る園芸植物のパンジーやビオラはスミレの仲間。
ご近所でパンジーやビオラを
道路際にハンギングしている家があれば
その前の道路(足元)を毎年チェック。
道路縁石やU字溝の目地部分とか
アスファルトの裂け目とか
春になったらチェックして下さい。
かなり怪しい人ですが
下を向いて歩~こ~う~♪
と歌いながら乗り切って下さい(笑)
すると···
パンジーやビオラにしては
控えめで花びらが小さい。
でも、スミレにしては
花びらが大きいし主張が強い。
そんな花を発見することがあります。
これはおそらく
ハンギングのパンジーやビオラの
種(タネ)から生えた実生株。
さらに次の年も
下を向いて歩~こ~う~♪
を続けます。
無事に世代が引き継がれていると
また次の年も発見できるかもしれません。
すると、その花は
ますます小さくなっていて
主張の控えめな感じになっています。
花びらのフリフリは控えめになり
多色の境目はぼやけて目立たなくなり
花芯のブロッチも目立たなくなる傾向があります。
そして花の色は
青紫~淡い紫色の割合が増えるようです。
毎年やっていると
こんな発見をできるんです。
園芸植物は基本的にF1です。
(用語解説は最後に)
主張の強い美男美女から生まれた子。
でも、この世代(F1)は
子孫を残す力が極端に弱い。
で···
辛うじて残った数%の子孫には
美男美女の形質が表れにくくなります。
その植物の遺伝的な「本来の形質」に
戻ろうとするのです。
スミレは
そういう遺伝の仕組みが分かりやすい
そんな植物です。
【用語解説】実生
種(たね)から育つ植物のこと。
接ぎ木や挿し木とは異なり、親と似ながらも、異なる遺伝子を持ちます。
【用語解説】F1(F1世代)
世界最高峰の自動車レース···じゃなくて
品種改良(かけ合わせ)で生まれる、1世代目の植物のこと。
F1は、ピンポイントで「美男美女いいとこ取り」。
でも、子孫を残す力が極端に弱くなります。辛うじて子孫(F2以降の世代)を残せた場合でも、たいてい、その「いいとこ取り」形質は表れなくなります。その植物が持つ本来の遺伝的な形質に戻ろうとします。
F1に関しては、ドロドロした"ドス黒い"話が沢山あり、環境に関すること(生物の多様性)においても、難しい問題を抱えています。そういった話はまたの機会に!
一言ポイント
やっぱり、自然な雰囲気の庭には、自然な雰囲気の植物を植えたいですよね。皆さんが普段よく目にする、やや主張が強く華やかな植物(園芸種)以外にも、いろんな植物があるものですよ。その他のページ
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